「倫理に出会って」をお届けします No.3

新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)予防のため、活動を休止している単会がございます。

この未曽有の危機の今こそ倫理が必要ではありますが、なかなか集うことができず、
皆様に倫理の良さをご理解いただく機会がないのが現状です。

そこで皆様に少しでも倫理に触れていただくために
倫理体験をこのホームページに掲載しております。

有志による寄稿となります。
掲載は不定期となりますこと、ご了承くださいませ。

第3回は岩手県倫理法人会 唯是光裕 副幹事長 兼 岩手倫理経営塾 副塾頭(遠野市所属)です。

 

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「ピンチはチャンス!」この機会(とき)だから出来ること

 

 

 

入会して間もないかたや、新型コロナウイルスで苦難に直面している方々の参考になればと思い
書かせていただきます。
あくまで私の学びの中での気づきですのでご理解ください。

 

私は東日本大震災の翌年に19年勤めた福祉・介護関係の会社を辞め、
「困っている方々の役に立ちたい!」という志を持って会社を立ち上げ、
現在8期目を迎えています。

会社を立ち上げてから2年が経過したころ、どのように経営をしていったらいいのかと
悩んでいたところに、倫理法人会へのお誘いを受け入会しました。

毎週モーニングセミナーに通い、『万人幸福の栞』を輪読していましたが、
そこに書いてある内容が理解できず、ただ読んでいたように思います。
だから、何が書いてあるのか理解できないまま、講師の話を聞いて過ごしていました。
(モーニングセミナーへの出席だけだと『万人幸福の栞』の理解は難しいと感じます)

 

しかし、入会して半年後に宮城県倫理法人会が主催する宮城倫理経営塾(※1)に入塾し、
様々な経営者とともに自社の「経営理念」の作成に励みました。

講義の中で『万人幸福の栞』について倫理研究所のかたから学ぶ機会があり、
そこで『栞』の奥深さを知ることができました。
(ちなみに、岩手県倫理法人会でも、昨年度から岩手倫理経営塾を立ち上げ、
現在2期目を開催しております。3期目は来年1月からの開催を計画中です。)

 

今の自分の現状は『栞』のどの部分なのか?
なぜ、苦難が来るのか?
倫理は実践といいますが、頭で考えていても何も始まらず、行動に移さなければ何も変わりません。

そこで、『万人幸福の栞』の中から私の好きな
第3条「運命自招~運命は自ら招き、境遇は自ら造る~」での気づきを紹介いたします。

 

今回の新型コロナの問題は地球規模での苦難です。様々な業種が苦難に直面しています。
しかし、第3条の35ページの後ろから3行目にはこう書いてあります。

「目の前にきたあらゆる機会(とき)をとらえて、断乎として善処する人、
一度こうと定めたら、終始一貫やってやってやりぬく人、これが世に言う成功者である。」

「目の前にきたあらゆる機会(とき)」、それが今なのではないのか!
「断乎として善処する人」とは、決心しているか、想いが強いか、適切に処理をしているか、
ということであります。

どんなに経営状況が苦しくても、
「絶対に乗り越える!」
「必ず事業の目的をやり遂げる!」
と、「社長が決心しているか!」が重要になってくると感じています。

 

社員を解雇するのが正しい選択なのか?つい数か月前までは会社の戦力として支えてくれた
素晴らしい社員という財産を簡単に解雇することが適切に処理することなのか?
「一度こうと目的を定めたら」とは、社員とこの危機を乗り越えるという目的であり、
「終始一貫やってやってやり抜く人」とは、始めから終わりまで気持ちを変えることなく、
やってやってやり抜いた人という意味であり、これが世に言う成功者であると書いてあります。

 

37ページには、「その人の心の通りに、境遇の方が変わるのである。」とも書いてあります。
「駄目だ」と思えば、その先を何とかしようとも思えなくなり、
「何とかなる!絶対に会社を守る!」と決意した瞬間から、打つ手は無限となります。

 

あの手この手で自ら動き出し、商工会議所・金融機関・取引先など様々な手立てを相談したり、
お願いすることもできると思います。

 

会社を守るためには、プライドを捨て、頭を下げることも必要な手段となるのではないかと
感じています。
(『万人幸福の栞』85ページ 第12条「捨我得全~得るは捨つるにあり~」)

 

私自身、経営塾を卒塾後に何度も何度も苦難が訪れています。
先日も会社が苦しいときに「絶対に会社を守る!社員を守る!」と決意したとたん、
気持ちが「もうやるしかない!」と切り替わり、あの手この手を考えることができ、
苦難を乗り越えることができました。

 

『栞』では、
「運命を切り開くは己である。境遇をつくるのも亦自分である。己が一切である。努力がすべてである。
やればできる。」
と締めくくってあります。

 

諦めるのはまだ早い!
この機会(とき)だからこそ、会社を見つめなおす時間ができたと思って、今までを振り返る。
すると自分の経営に対する何が不足していたのか、課題は何なのかが私は見え始めました。

 

客観的な視点で、今までに見たことのない角度から見つめ直すことで
チャンスが見えてくると思います!ピンチの中にも必ずチャンスはある!

 

私はこのようにして『万人幸福の栞』を活用しています。
それでも不安なかたがいらっしゃいましたら、倫理法人会では倫理指導を受けることができます。
それぞれの倫理法人会の会長さんに相談してみてはいかがでしょうか?※2

 

何もしなければ何も変わらない。
動き出せば必ず変わる。

こう自分に言い聞かせ、日々、倫理を実践しています。
みんなでこの大ピンチを大チャンスに変えましょう!

 

努力がすべてである。
やれば出来る!

 

 

岩手県倫理法人会 副幹事長
岩手倫理経営塾 副塾頭
唯是光裕

 

 

※1
宮城倫理経営塾…
若手経営者への倫理経営塾を学ぶ場として、宮城県倫理法人会が主催・開催するもの。
詳しくは宮城県倫理法人会のホームページをご覧ください。

※2
倫理指導…
倫理法人会会員特典。自己革新に挑むために有資格者による指導を受けるもの。
倫理指導の受け方は、所属単会の会長へご相談ください。